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2015年5月5日

ディスクユーティリティでHDDのデータ消去は1回でOK!、でもSSDは十分ではない


Macを新しくした際にHDDやSSDを消去する場合、3回書き込みとか7回書き込みなど行わなくても大丈夫だった



何度もデータ消去を実行しなくても大丈夫


PCやMacを新しくする際HDDやSSDのデータ消去を行うと思います。

ディスクユーティリティのセキュリティオプションにも「確実な消去」「DOD準拠」な表示がありますのでそちらの方が安全だと思ってしまいます・・・

消去の際にいわゆる3回消去や7回消去などを適用しましょうという記事を見ます。

Wikipediaによると、7回消去の根拠は「National Industrial Security Program(NISP)の1995年版のオペレーティングマニュアルDoD 5220.22-M」からきていると思われます。

ところが、2006年発表の「Special Publication 800-88」ではデータ消去回数は1回で十分と報告されています。

この文書の日本語訳がIPA(独立行政法人 情報処理推進機構)にありますので参照してみてください:媒体のサニタイズに関するガイドライン

この文書では、「2001年以降に製造されたATAディスクドライブ(15GB超)では、キーボード攻撃と実験環境室のどちらから媒体を保護するにも、媒体を一回上書きすることによる消去で十分である。」と記されています。

このことから、一般家庭で利用していたPCのデータ消去では「ゼロ消去1回」実行することで十分と考えられます。

多数回書き込むを行う根拠は、残留磁気によりデータの復元が可能とする復元方法が根拠になるとおもいますが、HDDの高密度化によって1ビットあたりの記憶領域は小さくトラック位置が中心からずれていることによって残留磁気を検出することは「ほぼ不可能」とWikipediaでは言っています。


ディスクユーティリティを使う場合


実際にディスクユーティリティーを使った場合にどうするかというと、ディスクユーティリティの「消去」を選択すると表示されている「セキュリティオプション」のスライダーを一つずらせば「ゼロ消去」になります。


HDDのサイズが大きい場合、3回消去でもかなりの時間がかかりますから1回消去で事足りるのであれば1回で済ませたいですよね。

SSDもHDDと同じデータ消去方法で良いかというと、そうでもない


SSD(フラッシュメモリ)の場合、書き換え寿命を延ばすためのテクノロジとしてウェアレベリングと呼ぶ書き換え位置を変化させる方法を用いているため、単純な書き込みでは同一ブロックへの書き込みが行われない可能性が高くデータ消去の意味をなさないという。

フラッシュメモリ専用ツールを用いると「ブロック消去コマンド」を発行し消去することが可能とのことだが、残留情報に関しては十分な研究が見られないようです。

ということは、MacBookProやAirなどのSSD搭載モデルの譲渡や廃棄時にはより気を使う必要がありますね。

単純にディスクユーティリティーで「ゼロ消去」を行ってもデータが残る可能性があるのでしょうか

フラッシュデバイスの場合には、破壊処理することが望ましいとのことですが、下取りにだすような場合にはSSDを破壊することは難しいですね。

 利用を始める時にディスク暗号化を行うことで対策とすることが良いように思います。